そこまさに「そこまでやるか!?」な展示空間だった

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こんにちは、fujiki(@gallery_fj)です。

 

現代アート」と言われると、「難しい」「理解できない」という意識がどこか潜在的に生まれてくるかもしれないですが、

こんなくくり方をすればこんなに楽しめる美術展になるのか!」と驚嘆した美術展に行ってきましたので、その紹介をしようと思います。

 

名付けて、「そこまでやるか展」


『そこまでやるか』壮大なプロジェクト展」という展示会に行ってきました。

 

六本木のミッドタウンの近くにある、「21_21 DESIGN SIGHT」というオシャレな美術館でこの展示会は開催されていました。

 

なぜこの展示会に行こうと思ったかというと、ズバリ展示会の名前です。

最近日本で行われている展示会は、有名な画家とか、人気の美術史の派閥とか、そんなのがホントに多いです。(最近と言わず、昔からそうかもしれないけど)

「モネ展」、「ダリ展」、「印象派展」、「オルセー美術館展」・・・etc.

絵好きとはいえ、もうさすがにちょっとウンザリしてました・・・。

またモネかよ!また印象派かよ!

(ルーブル美術館とか、ウフィッツィ美術館とか、ナショナルギャラリーとか、ヨーロッパの超デカい美術館に行った時のことも思い出しました。

同じような宗教画が描かれている絵が何枚も壁一面に飾られている美術館に行くと、逆に飽きてくるっていうあの現象です。

最近の美術展の様相を見てると、そんな感覚になりました。)

そんな中、画家の名前とか、有名な作品とか、そういうものを一切押さないで、その展示会のコンセプトをダイレクトに伝えたのが、

この「そこまでやるか展」でした。

「そこまでやるか展」っていう、好奇心を湧き起こさせるために考えられたような名前の美術展・・・もうこれは行くしかないじゃないですか!

久しぶりにビビッときましたね、これは。

 

チケットを買って、「青いシール」を胸に貼り、展示されている地下室へと続く階段を下りていきました。

そこで、今回どんな作品が展示されているかが端的にわかる、作品についての説明がそれぞれされていました。

それが、ポスターとしても使われているこれ↓

もうね・・・最高すぎる。

これだけでゾクゾクしまくる。

「湖面を渡る100,000㎡の布」ってなんだよ!気になりすぎるだろ!

「500人が入れる風船」ってなんだよ!そんなのが自分の知らないところで地球上に既に存在していたのかよ!知らなかったのが悔しいぞ!

「重なる1°の奇跡」ってなんだよ!ロマンあふれすぎるだろ!

もうこんな感じでした。作品を見る前に、こんなに楽しませてくれたポスターはないでしょう。

展示会を見た中でも、特に感動して印象に残った作品をピックアップして紹介していこうと思います。

 

湖面を渡る100,000㎡の布


クリスト(Christo)と、その妻ジャンヌ=クロードによる作品です。

イゼオ湖という北イタリアの湖に、100,000㎡の布を浮かべて、湖畔と浮島をつないでしまって、さらにその布の上を歩けるようにしてしまおう、

という、芸術作品というより、「プロジェクト」です。

 

美術館ではよく目にする、大スクリーンにそのプロジェクトの様子が映し出されて展示とされていたわけですが、

自分にとっては、初めて目にする光景すぎて、しばらくその場から離れることができませんでした。

まず、布が長い&広い&デカい・・・壮大すぎ。

ヘリを飛ばして上空から撮影しないほど収まらない規模の面積に布が広がっている風景を、まさかそんな風景を目撃するなんて、不意打ちすぎました。

この壮大な光景に感動しつつ、よく見ると・・・人が歩いてるやんけ!?しかも何百人も!?

ここで僕の頭の中に混乱が起きました。

布の上に人が立っていて、しかも何百人も一堂に会している・・・・・・。

 

これまでにない深い感動を得ました。

 

建造物など、作品の壮大さに感動することはあったものの、そういう類の感動とは違い、

布とその上に立つ人たちによって、湖と浮島という自然の壮大さも感じることができる「プロジェクト」だと思いました。

You Tubeに、このプロジェクトの様子を映した動画があったので、ぜひみなさんも同じ感動を体験してほしいなと思います。

 

 

500人が入れる風船


この風船は、「アーク・ノヴァ(Ark Nova)」と名前が付けられています。

 

まず、人が入れる風船という時点で驚くのですが、500人も入れるとなると、さらに驚きます。

この風船は、東日本大震災の復興のために造られたものなんだそうです。

ただの風船かというと、そうではなく、「移動式コンサートホール」だそうなんです。

美術館には、東北で行われたコンサートの様子と、「建造」の様子がビデオで流されていました。

 

「500人入る風船・・・気になりすぎて実物を見てみたい」

 

僕の関心は、もう実物を見ることにしか向いていませんでした。

見てみたいなぁ・・・と思いつつ、色々調べていたら、近々東京ミッドタウンに来るとの情報が!

 

もうこれは行くしかありませんでした。

ということで、実物に入ってみました。

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紫色で統一された風船。

 

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中身はこんな感じ。ちょっと暑かった・・・笑

コンサートホールとしての荘厳さもありつつ、ここでオーケストラとか演奏されたら、すごい音が反響して大きな感動を得られるんだろうなぁ・・・と妄想してしまいました。

あいにく何らかの演奏には立ち会えることはできませんでしたが、十分楽しませてくれました。

 

 

テープ21,120mの床


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これです。

これ、全部テープでできています。百聞は一見に如かずですね。

「テープ21,120mの床」・・・ん? どういうことだ? と思っていたのですが、そういうことかぁぁと一本取られました。

そして、この作品、これだけで終わりじゃないんです。

 

中に入れるんです。

 

作品がある部屋にいると、これの近くに人だかりができていたのですが、この人だかりは

中に入る順番待ちをしていた列だったのです。

・・・というわけで、

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入ってみました。

これ、外から見る以上に、中に入るとめっちゃ凄かったです!

まず、「テープの中に入る」という体験自体面白いし、テープの集合体ってこんなに固くなるんだなっていう感動もしたし、何より秘密基地みたいで楽しい!

もう、秘密基地だし、なんか、ですよね。

(なんとなく「魔人ブウ(痩せた方)の体内に取り込まれた悟空たち」の気持ちになりました。)

亜空間とも異空間とも呼べる、そんな新しい体験ができる場所に連れていってくれる作品でした。

 

重なる1°の奇跡


色々作品を見て回ってきて、 「そこまでやるか展」も、最後の作品。

その作品がある場所に行くと、「ここに立ってください」との立札が。

ん?なんで急に立ち位置を強要されるんだ?と思いつつ、立札に言われるがままに立ってみました。

すると・・・

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おおおおおー!!! そういうことか!!

ピッッッッタリ綺麗な真円が完成しています。

この写真を撮った位置から、半歩でもずれて見てみると、円形は崩れてしまいます。

なるほど、これが「重なる1°の奇跡」か!

その場所にいることでしか得ることのできない感動で、この美術展を締めくくってくれました。

 

まさに「そこまでやるか」な美術展だった


いやぁ・・・・・・、本当に、とても楽しませてくれました。

まだまだ紹介したい作品もたくさんありましたが、どの作品も、普段生活しているスケールをはるかに超えるものばかりで、新しい体験と感動を与えてくれました。

「そこまでやるか」という切り口と、さらにそのハードルを悠々と超える作品が集まったこと、この2つにとても感謝します。

そして、21_21 DESIGN SIGHTのファンになりました。

またこのような面白い美術展を期待しています。

 

 


by
Fujiki galleryの管理人。 エンタメに関わる仕事をしています。 大学時代には、美術・芸術を専攻。 Twitter(@Fujiki_Gallery)では、洋楽を毎日紹介する他、面白いと思った情報をつぶやいています。
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