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【Tape Face】口にガムテープを貼ったコワいお兄さんは何をするのか?

Tapeface

American’s Got Talentで一番感動したパフォーマー

American’s Got Talentというオーディション番組を見るのが好きです。

歌、ダンス、マジック等、パフォーマンスなら何でも来いの番組で、サイモン率いる辛口審査員たちがパフォーマンスに対して直球の感想を言うところが面白いです。

 

その中でも、“Tape Face”という人が、これまで見てきたパフォーマーの中で一番心を動かされました。

そんな彼の魅力について語っていきます。

 

なんだコイツは・・・

まず、登場早々に抱いた感想は・・・、

(You Tubeより)

コワい

 

普通にコワい

 

喋らないし、目めっちゃ開くし、なんか分からんけど口にガムテープ貼ってるし…。

予想不可能な事実を見せつけられると、人間は「怖い」「不安だ」という感情が湧くんだなと分かります。

ホントに、この人は何をするんだろう…?

 

 

American’s Got Talentって・・・、

 

 

こんなのとか、

 

こんなのとか、「ザ・エンターテインメント」とも言うべきパフォーマーが集まる場だよなぁ・・・

そんな気持ちになりました。

 

 

しかし、そんな不安は無駄であることを思い知らされました。

何だこれは・・・おもしろい。笑

一気に緊張が解けました。

人を見た目で判断しちゃいけない最高の例だと思います。

そして、パフォーマンスが終わる頃には完全に心を奪われていました。

なんて面白いパフォーマーなんだ!と。

ぜひ↑↑の動画を見てください。

 

↑↑の動画を見てから、↓↓の文章を読んでください。

 

Tape Faceの魅力

さて、動画を見てくれた人はもう心を動かされたと思いますが、

なぜあんなに心を動かすことができるのでしょう?

僕が思ったTape Faceの魅力について書いていきます。

 

①緊張と緩和

Tape Faceは、日本のお笑い文化の言葉で言い換えるなら、「緊張と緩和」をうまく使っているパフォーマーだと思います。

「笑いは急に起こるのではなく、緊張感を出すという下地の上に、演者が場を緩和へと落とす工程を踏んでこそ起きる」という論です。

 

Tape Faceの場合、まずコワい。

コワいし、しゃべらないし、何をしでかすかわからない。

だから、観客である僕たちは緊張します。(ここですでに笑いが起きる下準備が完了しているというわけですね。)

観客に緊張させたところで、メインのパフォーマンスは、けっこう下らない内容。(Tape Faceさんすみません。)

なんか怖いことするんじゃないかという先入観があったため、観客はあっけにとられて、笑いが起きます。

Tape Faceがやってるアレ、普通にやったらめっちゃスベるので、宴会とかでマネをするのはやめときましょう。

あのくらいトガった雰囲気作りができてこそ、あの「下らないパフォーマンス」は価値を持つのです。

 

②American’s Got Talentの番組演出

Tape Faceは、彼が出演した「American’s Got Talent」という番組の特性をよく理解して、それをうまく利用できたからこそ、観客の心をつかめたのだと思います。

2017年の優勝者であるGrace VanderWaalを例に、「American’s Got Talent」のパフォーマーごとの番組構成を見てみましょう。

 

1. パフォーマーインタビュー

無題

ここで、そのパフォーマーが「出身はどこか」「家族はどんな人か」「なぜAmerican’s Got Talentに出ようと思ったか」のような、

パフォーマーに関する基本的な情報と、パフォーマンスにかける想いなどが紹介されます。

 

2. パフォーマー入場

無題

そしてパフォーマーが入場します。

 

3. パフォーマーと審査員会話

無題

入場すると、サイモンをはじめとする審査員と軽い会話を交わします。

出身は?なぜAmerican’s Got Talentに出ようと思ったの?自身は?

ざっくばらんにです。

 

4. パフォーマンス

無題

そしてメインのパフォーマンス。

 

5. 評価タイム

無題

審査員から直球の評価を受けます。

素晴らしいパフォーマンスには好評価を、そうじゃないパフォーマンスにはそうじゃない評価を。

とてもわかりやすいです。

 

6. 退場

無題

評価タイムが終わったら、パフォーマーは退場します。

合格を受けたパフォーマーは満面の笑みで会場を後にします。

そうでないパフォーマーは・・・割愛。

 

この番組構成で重要なのは、最初のインタビュー審査員とのやり取りです。

 

同じ番組構成の「Britain’s Got Talent」でスーザン・ボイルポール・ポッツが輝けたのは、

(パフォーマンスの素晴らしさはもちろんですが)

あの最初のインタビューと審査員とのやり取りがそれを助長していると思います。

インタビューで、「これまで目立たなかった人生をどうにかしたい」という彼らの背景を見せられ、

審査員とのやり取りで「イケてない」受け答えを見せられます。

そして、パフォーマンスが始まる直前に白けた観客の顔がたまに映ります。

「ヒドいパフォーマンスをして、またサイモンの辛口を受けるんだろうな・・・」

そんな残念な雰囲気が会場全体に流れます。

からの・・・

そりゃあまぁ感動しますわ。

予想を遥かに超えるサプライズがあった時に、人は心を動かされます。

(そういう意味で、American’s Got Talentはずるい番組だと思います。)

 

 

この構造をTape Faceはよく理解してたと思うんですね。

「最初のインタビューと審査員とのやり取りと、直後のパフォーマンスにデカいギャップを付けることができれば、観客は心を動かされるはずだ!」と。

じゃあ、肝心のTape Faceの登場シーンまでを見てみましょう。

 

1. パフォーマーインタビュー

無題

無言

 

2. パフォーマー入場

無題

無言

 

3. パフォーマーと審査員会話

無題

無言

 

 

ここまで完璧だと思います。

風貌意味わからんし、ずっと黙ってコワいし、口にガムテープ貼ってるのにマイクあるし、

そりゃあみんな不信感を持ちます。

無題

観客もこの表情です。(そりゃそうだ)

 

そしてパフォーマンスは・・・見てない人がいたらぜひ動画で見てください。(嘆願)

Tape Faceは、この番組演出を上手いこと使って観客の心をグッと掴んだなと思います。

仮にあの格好で急に出てきて、審査員とのやりとりもインタビューもなく急にパフォーマンスされたとするなら、私たち観客は間違いなくかなり困惑したでしょう。

 

サイモンも評価してましたが、Mr.ビーンチャップリンに通ずるところがあると思います。

笑ってはいけない(笑うはずのない)状況が下地にあって、そこに緩和となる仕掛けをすれば、何も言わずとも笑いは起きるのです。

 

まとめ

パフォーマンスひとつとっても世の中いろいろありますが、America’s Got Talent系のオーディション番組を見てきた中でも一際目立った存在だったので今回取り上げました。

ここまで読んで頂けたら、Tape Faceのファンになってくれるのを願っています。

僕たちは強烈な「緊張」と、強烈な「緩和」をもって、「口にガムテープを貼った男」に虜にされたわけです。

余談ですが、言葉を話さずともこんなに面白く見れるということは、人を楽しませることは簡単に国境を越えられるということを教えてくれます。

こんなに面白いパフォーマーに、日本からもぜひ拍手を送りたいです。

ブラボー!


by
Fujiki galleryの管理人。 ゲームプランナーをしています。 大学時代には、美術・芸術を専攻。 Twitter(@Fujiki_Gallery)では音楽、美術中心につぶやきます。
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